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ひと昔映画日記

素人の映画雑食日記 それこそ我が映画道

沈まぬ太陽(2009)

クライマーズ・ハイが新聞社の話しだったのに対して、沈まぬ太陽では航空会社の社員を主人公に彼の人生を主軸にして描かれた物語です。

余談ですがクライマーズハイは映画より先に、NHKのテレビドラマとして佐藤浩市主演で放送されていたらしい。
そちらも拝見して是非見比べて見たいと思いました。


っと、沈まぬ太陽に話しを戻します。

まず率直にいいますとぉ。。。がっかりしました。
原作はきっと面白いのだと思います。(原作未読)


まず、失望した一番の理由
映像が酷い。。。。

途中いくつかの場面でCGが使われていますが、クオリティーの低さに思い切り温度が下がります。
むしろギャグなのかと一瞬考えるほど。
あのレベルならカットしちゃってくれた方がありがたい気がした。。。

時代背景がまったく再現できていない。
この話しは1960年代の主人公が若かりし頃と1980年代のその後ついて
大きく分けてこの二つの時代を行き来しながら進んで行きますが、60年代と80年代で映像的に違うのが髪型だけって。。。
幾らなんでもそれはないでしょう。。。
渡辺謙の演技はすばらしいと思うんですけど、それらのおかげでなんとも安っぽい仕上がりになってしまっているようなー。

名俳優なのに!!
彼の演技が殺されている。。。

そればかりか、これはほんとクライマーズハイと比較しちゃうとわかり易いと思うんですけど、
一枚の絵として切り取った時、クライマーズハイはちゃんと80年代っぽい絵として観れると思うんです。
しかし、沈まぬ太陽はどうでしょう?
3,4年前なのか20年前なのか区別がつかないと思われる。。。


ストーリー(映画においての)もどうでしょうか。。
202分の長編大作といいつつ、前半部分にあんなに時間を割く必要がありましょうか。。
確かに後半一時期スリリングで面白くなるところあるんですよ。
そこにもっと時間を割いた方が良かったのではないかと、思わずにいられません。
原作を読んでないのですが、これはきっと映画としてのみせ方に問題があるからそう感じるのだと思いました。


※以降ネタバレあり。
原作においては前半部分の彼が懲罰人事とも言える不当な扱いを受けて、海外を転々とする日々の中に帰国後大きな意味をもたらす内容がきっちり描かれているんだと思いますが、映画では表現しきれてない為に、布石が逆効果になっている気がしました。
あのペースで描いていくなら「年末時代劇スペシャル」くらいの時間が無いと表現できなかったように思うし、欲張りすぎてかえって意味がわからなくなってしまってると思います。


ただし、あの話しを映画化しようとしたことは天晴れだったと思います。
後半の一部分に関しては実際面白かったし、渡辺謙の演技もすばらしいと思いました。
お役所腐れ企業の内情をまるで実話のように再現してる話しだと思うし、とても興味深い。
彼のまっすぐ過ぎる生き方に共感もするし、応援もしたくなります。

そして、息子と牛丼食べてるシーンは感慨深いものがあります。
子供からしてみたら身勝手で自分達を放置してきた父親に対して、
少なからず恨む気持ちを持った時期もあったことでしょうが、そんな長男も大人になり親父の気持ちが少しだけ理解できるように。
相変わらず仕事のことで苦悩する父を前に一言「しょうがない。つきあってやるか」
嬉しいでしょうね。
男同士の親子ならではのやりとりなのでしょう。
そんな、嬉しさと父ゆえの照れくささみたいなものが、よく伝わってきます。
渡辺謙の良さは間違いない気がしますよ。


いやしかし、総評としてはそうはいかんぞ。
騙されたと思って観てみぃ!ほんとに騙されちゃうから。。。

総評:☆☆
物語:☆☆☆
演出:☆☆
映像:☆
音楽:☆☆
役者:☆☆☆☆
製作年:2009

<ジャンル>
ドラマ、一部ノンフィクション

<お奨めの気分>
・・・もう観ない。