ひと昔映画日記

素人の映画雑食日記 それこそ我が映画道

ダイヤルMを廻せ! 特別版(1954)

ヒッチコックの代表作。

いやー面白かったわー
ヒッチコックってやっぱすげーんだなぁとか改めて関心。


まずオープニング。
あの時代の古きよき、そして懐かしきといった郷愁に訴えかけてくる感じ。
好きなんだよね。古い映画のあのアナログな雰囲気。
CDとレコードの違いと同じようなことかな。

ヒッチコックっていうとサイコっぽいイメージが強かったけど、この映画はサスペンスとかサイコという感じではなくて、探偵ものに近いニュアンスの映画。

だから、恐ろしい感じのシーンは無し。
で、松本清張の作品なんかと同じ感じで最初から犯人がわかってるタイプのミステリーってやつ。
きっかけは良くありがちで妻の浮気を知った旦那が妻の殺害を計画するというもの。
そして犯人VS警察、更には妻の愛人で推理小説作家の男の三つ巴で目くるめくアリバイ工作の押収が始まる。


↓以降ネタばれ

映画の冒頭で、愛人の推理小説作家が頭で完全犯罪を考えることは可能でも実際には必ず予想外のことが起こる為に、完全犯罪を行うことなどありえないというようなこというのだが、その言葉通りというのか、旦那の殺人計画もことごとく予想外の事態に阻まれ、全く最初の計画通りに進まなくなる。

そこからがまた面白い。
予想外の出来事にも全くめげない旦那がすごいw
苦虫を噛み潰したような顔をしながらも、行動力は半端なく不測の事態に対応していく。
さらに、推理小説家の愛人まで割り込んできて事件は混沌を極めるかに思えたが、警察の方も黙っちゃいない。

あの、騙して騙されて、引っ掛けて引っかかっての押収がなんともたまらん。
さて次はどうくる?どうなる?
わくわく♪って感じ。

いや、満足。
これは一流のミステリーでしょ。

ひとつ不満だったのは、作家の愛人のキャラが弱い。
なんか、旦那と刑事と犯人のキャラの濃さが強めだったので、完全に一人負けしすぎちゃっててちょっと浮いてた感じ。


総評:☆☆☆☆
物語:☆☆☆☆☆
演出:☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆
役者:☆☆☆
制作年:1954


<ジャンル>
ミステリー

<お奨めの気分>
軽く観れるし、結構わくわくですっきりするので
ストレス発散にもいいかもね