昨年のアカデミーだな。
これは、元から観てみたいと思ってた作品だった。
フランスが作ったハリウッドの黄金時代の映画なんだよね
ちょうど、サイレントからトーキーに切り替わるタイミングっていう設定で、サイレントの大スターだった男(ジャン・デュジャルダン)が、一人のエキストラだった女の子ペピーをスターの座に導いてあげるわけなんだけど、ちょうどペピーがスターとして成功を掴みかけた時に時代がサイレントからトーキーへと切り替わり、彼女はトーキー映画の大スターへ、一方の主人公はトーキーに抵抗を示し、時代と共に葬り去られてしまう。
うむ、音楽がいいね。
サイレント設定の映画だから、やっぱ音楽はかなりKeyになってくるけど、懐かしさと新鮮さを併せ持つ感じで、昔の映画が好きな人にも、そういうの全然見たことありませんな人にも守備範囲になるように計算される感じがするよね。
画面のサイズも昔の映画みたいに縦に長い感じになっていてさ、技術的には新しいものも当然使ってるんだろうけどそういうのを感じさせないような、ホントに昔のサイレントっぽい雰囲気がよく出てる。
すごく、沢山研究したんだろうなぁ。
主演男優賞をとっているけど、相方ペピー・ミラー役のベレニス・ベジョがとても良かったわ。
ダンスも5ヶ月訓練したというだけあって様になってるよね。
後犬ねw
あの犬は相当訓練されていて、ちょっと引くくらいすごい
カンヌで、なんちゃらドッグ賞だかいうのを取ったらしい。
勿論主演の、ジャン・デュジャルダンも良かった。
ほんとに30年代の人みたいだったもん。
ああいう人、昔の映画で観たよってまんまと思わされたよ。
どうも、クラシック映画からの引用が多発されてるらしいのだけど、残念ながらまだそんなにクラシック制覇できてないので、よくわからなかった~
もちょと早めに1001のクラシック消化しときゃよかったなぁ。
↓ネタバレ
自分が道を示してあげた小娘が、自分を置き去りに大スターになる。
やりきれない心境だろうけど、元大スターとしてのプライドがね、簡単には捨てられないわ。
男なら余計にそうでしょうし、ましてやその相手から情けをかけられたりするようなことになったら、もう生きる屍だわ。
ま、そこからの展開は推して知るべしだが、30年代設定ですから、OK、OK。
後、音楽以外の音についてどう扱うのかなって見る前から気になっていたけど、中盤で自分の声だけが消えてしまう悪夢を見るっていうシーンがあって、あの感じから、最後どう収めるのかなって思いながら見てたけど、ホントの最後の最後だったね。
もうちょっとインパクトあっても良かったようなだけど。
自分の好みが偏ってる影響もあるだろうけど、大好きってとこまでじゃなかったが、守備範囲が広くて色んなシチュエーションで楽しめる良い映画だと思った。
こういう、古き良きみたいな設定のものって映画に限らず不遇の時代に流行る傾向があるらしいから、ちょっと嫌なことがあった時とかね、観てすっきりするのもいいかもだね。
総評:☆☆☆☆
物語:☆☆☆
演出:☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆☆
役者:☆☆☆☆
<ジャンル>
ロマンティックコメディ
<お奨めの気分>
気晴らしや、趣味が一致しない人同士でなんか観ようってなった時とかに向いてる気がする