さて、久しぶりにお勉強の時間です。
- 監督: エドウィン・S・ポーター
- 紹介No:0002
- ページ:22~23
時間的には10分ちょっとの短い作品なのでサクッといけます。
この辺の映画はだいたいもうパブリックドメインになっているので、ネットで探せば観れる。
世界初の西部劇と一般的には言われている。
が、今では内容が西部劇じゃないとか
西部劇ってのは西部で撮影するから西部劇なんだ(これは違うところで撮られている)とか
論争が巻き起こっているらしいんだけど。
ま、そんなことは置いといて、Wikiと解説書を元手に探りを入れてみる。
この映画が歴史的に意義があるとされている部分についてまめてみよう。
まずは前述の通り、最初の西部劇ってことで、この後わーっと西部劇ブームみたいのがくるんだって。
それ故にこの作品が所謂”走り”みたいな位置づけになっているのね。
内容以外の部分では、今や当然というか無い映画の方がよっぽど見かけないといってもいいくらいだけど、ロケーション撮影を行った革新的な映画とされている。
但し、ロケ撮影が初というわけでは無いみたいね。
この映画の前に「あるアメリカ消防夫の生活」という映画を作っていて、時間的には本作の半分程だが、そちらでもロケ撮影は行っている。
メリエスの月世界旅行なんかはSF設定だったというのもあるけど、観ていても映画というより舞台に近い印象だったのは、全てスタジオのセットで平面的な感じで撮られているからなんだろうなぁ。
ロケーション撮影を導入することで、臨場感や奥行は格段にアップしたんだろうと思う。
そしてもう一つがクロスカッティング。
こちらも今じゃもう当たり前。
例えば、別の場所にそれぞれ別の人が居る状況で、でも時間的には同時進行であるというのを表現する為に、場所Aと場所Bを短い時間でカットを切り替えていくと。
そういうようなのをクロスカッティングと言う。
もう、色んなところで観てるはずですね。
まだ、ワンシーンワンショットでカメラも基本固定ではあるが、それでも1つの映画に13もの異なるシーンを盛り込んだという点でもこの映画の存在意義と言うのが大きいらしい。
それによって物語らしさというのがより表現できるようになったって事なんだね。
ちなみに基本固定というのは、ほんのちょっとだけどパンされてる部分があるから全部固定ってわけじゃないって意味。
観てるとわかります。
カメラが左右に少しですけど動いてるのが。
この後台頭してくるグリフィス(順番前後して先に國民の創生観ちゃったけど)なんかは、クロスカッティングも含めて、あらゆる新しい手法を取り入れ、尚且つ時間的にも100分Overの長い映画を作ることで歴史にその名を刻むことになるわけだが、それはこの作品の10年ちょっと後のお話。
さて、次回はその「國民の創生」の番でしたが、先に観てしまったんで更に次へ
お次は「レ・ヴァンピール 吸血ギャング団」というフランス映画で、なんと440分という超大作、、、
かなり気合が必要だなぁ
Amazonで7000円位で売ってます。
高いな。パブリックドメインになっとらんのかな
因みに1930年以前の映画については自分にとってもう、映画というより歴史的資料のようなものなので、それまでの作品には具体的な評価は基本的にしなくて良いルールにする。
原題:The Great Train Robbery
監督:エドウィン・S・ポーター Edwin S. Porter
出演:A・C・アバディ A.C. Abadie
ギルバート・M・アンダーソン Gilbert M. Anderson
ジョージ・バーンズ George Barnes
ジャスタス・D・バーンズ Justus D. Barnes
ウォルター・キャメロン Walter Cameron
ドナルド・ギャラハー Donald Gallaher