石岡瑛子さんが手がける衣装の遺作
おとぎ話、絵のタッチ、音楽、内容、総合すると子供向け
石岡瑛子さんの遺作となりました。
本作でも衣装でアカデミーにノミネートされましたが、残念ながらノミネート止まりとなってしまいました。
受賞までこぎつけたのは結局ドラキュラの1作品のみになったわけですね。
さて、作品の方ですが、同じ年に同じ白雪姫を題材にしたメジャー映画が2本作られてるんだよね。
もう一つは既に視聴済みだけど「スノーホワイト」こちらと比較したくなってくる。
作品全体の印象としては、スノーホワイトはひたすらシリアスで、少しホラーっぽさすら感じる程ダークな印象に仕上がってましたね。
対してコチラは、映像的にも柔らかく温かみがあり、コミカルな要素も取り入れた明るい作品に仕上がってます。
(コメディ的に面白いかは別として)
『ザ・フォール/落下の王国』のターセム・シン監督が描くファンタジーエンタテインメント。白雪姫は国王が亡くなって以来、継母の女王に城に閉じ込められていた。ワガママな女王は隣国のリッチな王子と結婚し、富と愛を手に入れようと企むが…。衣裳デザイナー・石岡瑛子の遺作。 (詳細はこちら)
↓ネタバレ
まずしょっぱな、リリー・コリンズの眉毛に驚きます。
「いやいや、真面目にやって」って思っちゃったけど脚色なしなのかな。
けどねぇ、不思議ね。
中盤には可愛らしい子だなぁとか思っちゃってるのね。
このリリーちゃん。
お父ちゃんはあの、フィル・コリンズですと。
親が有名だからとか関係なく普通に可愛いというか、クラシックな美しさを備えてます。
30年代のアメリカ映画に出てきそうな、聡明で清廉な印象。
ということで、まずは
①白雪姫対決
「白雪姫と鏡の女王」のリリーの方が可愛い
②女王様対決
全く異なるキャラに仕上がってるので難しいんだけど、 シャーリーズ・セロン作り物かと思う程の美しさと、迫力に軍配
③王子対決
ここはどっちも別にって感じ
スノーホワイトの狩人が一番いい
④設定・ストーリーアレンジ
「白雪姫と鏡の女王」毒りんご食べませんね。
それにお父ちゃんも戻ってきます。
ライトでハッピーな方向に脚色されてます。
だからそれが良いかといわれるとうーむ。
⑤映像・美術対決
スノーホワイトはゴシックホラーっぽいダークな映像。
こちらは華やかで可愛らしい童話らしさと、ちょっと前衛的でアートな雰囲気。
風景などは、スノーホワイトの方が美しい。
衣装はやっぱ石岡瑛子さんのセンスが独特で面白い。
⑥小人対決
白雪姫と鏡の女王の方が愛嬌があって可愛いね
因みにスノーホワイトは映像を加工して小人にしていますが、 白雪姫と鏡の女王はホントに小さい人を使ってます。
最終的にはどっちもあまり自分の琴線に触れるジャンルではなかったという事でどっこいだったなぁ。
でも、気分に合わせて戦う白雪と可愛い白雪を選び分けすると良さそうだ。
一応前振りでこの作品は白雪ではなく女王目線ですよーと謳われてるんだけど、そこは今一つ、そういうならもっと偏っててもいいのかなって気はした。
総評:★★★
物語:★★
演出:★★
映像:★★★★
音楽:★★★
役者:★★★
<ジャンル>
童話ファンタジーコメディ
<お奨めの気分>
コメディ路線なのでスノーホワイトよりはずっと気楽に観られる。
(ただし、コメディとしてそれ程面白いとは思わなかった)
後、柔らかくて可愛い映像とわかりやすい内容。子供が観るのに持って来いかな。