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ひと昔映画日記

素人の映画雑食日記 それこそ我が映画道

ヴァージン・スーサイズ(2000)

今月お父ちゃんと一緒に来日するって話なんで、勝手にソフィア・コッポラ祭りをすることにした。

考えてみたら彼女の作品はまだマリーアントワネットしか観てないし、ちょうどいいきっかけ。本数も少ないから制覇しやすいしね。

 

◎レンタル

収録時間:98分

 

 

Story
キルスティン・ダンストジョシュ・ハートネットなど、若手注目俳優総出演で贈るソフィア・コッポラの監督デビュー作。70年代のアメリカを舞台に、繊細で危うさを秘めた思春期の少女たちが、次第に死に傾いてゆく様を美しい映像と共に描く。 (詳細はこちら

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血ですかね?初監督作品とは思えない程いい出来だと思いました。これ。

製作総指揮に父上の名前があるので、勘ぐっちゃうよね。

映像の様式美なんてのは正に父ちゃんの十八番だったりするんだろうけどさ、この映画もいいんだよね。

マリーアントワネットなんかも、話はイマイチな部分がありつつ絵は確かに良かった印象があって、普通に腕を上げたんだと解釈してたんだけどw

最初っからこんないい感じに撮れるんだね。

音楽もいいよね~。

選曲の話だけじゃなくて、使いどころも含めてなんだけど、しっかり刻まれてくるのにちっとも邪魔になってないの。

上手すぎるw

女性が好みそうな仕上がりという印象。

あちこちに女の子っぽさだとか繊細さが散りばめられてる感じなのね。

部屋の内装や小物、女の子たちの所作やファッションに至るまで、For Girlsって感じだなぁ~っていう。

舞台は70年代のアメリカだから、若い女の子なら現代とは違った逆に新しい刺激があるかもしれないし、それ以上の女性にはどこか懐かしいような微笑ましさを感じられるかも。

その分、男性にこの映画はどうかなぁ?と思う部分が随所にみられる。

父上の影がチラつくとはいえ、ファンションや内装などは寧ろ親父じゃ無理っぽい。

というところでそのあたりはやっぱソフィアのセンスなんでしょうな。

 

 

音楽、映像のタッチもだけど、グイグイ割って入るというより少し後ろから見守っているような印象を受ける。

 彼女はこういう繊細ななタッチを今後も持ち味としてやってくんだろうなぁと思わせる要素が、最初から全開です。

 

父ちゃんがイタリアのクォーターだからだろうと思い込んでるところがあるけど、彼女の映画もちょっとヨーロッパ映画に近い印象を受ける。

けど、アメリカを舞台にしているので、他のアメリカ映画とは一味違った風合いが楽しめる気がしていて、自分にとっては貴重な存在かもしれない。

 

さてと、前置きが長くなっちゃったけど本題行きましょう。

マリーアントワネットでも主演を演じたキルスティン・ダンストが一応姉妹の中でも中心人物かな。

彼女はハリウッド女優の中では美人さんという印象は受けないんだけど(ごめんね)、独特の存在感がありますよね。

 

(下から2番目で姉妹の中では一番やんちゃな性格。とは言ってもあくまでも比較したらの話)

女だけの5人姉妹(17歳から全部年子でw)という響きだけでなんだが見てはいけないような、後ろめたさと神秘的なものを勝手に感じてしまうわけなんだどねw

一番下の妹が自殺未遂をするところから始まる。(そのあたりの音楽もいい感じ)

一命を取り留めた後カウンセリングかな?を受けさせられている様子が映し出され、両親には躾が厳しすぎるのが原因だと伝えられるのね。

それで、取ってつけたように近所の男の子呼んでホームパーティを開くんだけど、パーティの最中に抜け出した末の妹が再び、、、今度は本当に自殺しちゃうの。

2階の窓から飛び降りてね。

末っ子っていうのは受取が多くなっちゃうから一番早く真理と結果にたどり着いてしまったのかもしれないね。

あちこちに点在するキリストや十字架がなんだか切ないわ。。。

その後、神父様が(カウンセリング的な事を担っているのかな?)様子を見に家にやってくるんだけど、その時の残された娘たちが、寄る辺なき虚ろな瞳で猫のように身を寄せ合って神父を見上げるシーンが秀逸だった。

とても悲しいシーンのはずなんだけど彼女たちの部屋の様子がカラフルでなんとも言えないミスマッチな雰囲気が絶妙なの。

 

◎今すぐ観たい!

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◎購入

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総評:☆☆☆☆

物語:☆☆☆☆

演出:☆☆☆☆

映像:☆☆☆☆

音楽:☆☆☆☆

役者:☆☆☆☆

 

<ジャンル>

女の子の思春期全開、姉妹ってところもちょっとポイントね

 

<オススメ>

女性(的な感性を持つ人)向け

↓ネタバレ

 

 

とても厳格な両親で、娘たちが辟易してるだろうことは容易に想像つくんだけど、これがアメリカだから余計にってところもあるんだろうね。

日本のようにわりと他の家でも厳しかったりしたら、まぁ、うちみたいなのは他にもいるか、って思って終わっちゃう話かもしれないけど。

70年代とはいえ自由の国アメリカでこの厳しさは一層の疎外感と孤独を感じるだろう。

大人になった今となっては、気持ちはわかるけど後数年我慢したら自立できるよ~

猫かぶって数年やり過ごせ!と言いたくなっちゃうところだ。

けど、もし、その機会があったとして、言ったとして、今という一瞬を生きる彼女達に届ける事は容易じゃないだろう。

 

このご両親のやり方では娘達を信用していないと言ってるのと同じ事だものね。

 勿論叱る時は叱ることも大事だと思う。

けど、失敗なくして真の成長などありえるのだろうかとも思うし、その上にたたなければ次のステージには行けないのだとも思う。

なのに、彼女たちの両親はその失敗を封印して、足枷を増やして、それじゃ余計に上には登れない。

不幸の連鎖が加速してしまった。。。

もっと、信じて、向き合って、見守ってあげて欲しかったなぁ。

 

4人も居たんだから一人くらい流れを断ち切れる子がいてくれなかったもんかね。

 

そして、5人も居た娘を同じ年に全員自殺で失ってしまったにも関わらず、それでも娘たちは愛に飢えてなど居なかったと言い切る母親。

紛れもなく娘たちを愛しているのだと思う。それはわかる。

そうは言っても、一方的に押し付ける愛情ってのは不幸を引き起こす原因になるものだ。

愛にも種類があるのだよ。

いや、そもそもどれが愛なのか。。。

けど、そう思うより正気を保てる方法などなかったか。。。

 この母親は自分が死ぬまでに何故娘達が自ら命を絶ったのか気づくことができるのだろうか?