別にマーベルフリークってわけじゃないんだけど、偶々が続く。
カンバーバッチが出てると聞けばとりあえず観ておくでしょ。
この話は天才外科医だったドクター・ストレンジさん(カンバーバッチ)が、交通事故で手の神経がマヒしてしまって、医者としての地位や名誉や富を一瞬にして失うところから始まる。
よくある導入です。
まあ、いいよ、アメコミだもの。
以前の自分を取り戻したい一心で最後にたどり着いたのが、ネパールのカトマンズにある修行場カマー・タージ、そこでワン師匠と出会う。
このノリも相当使い古されたステレオタイプだけど、まぁまぁ、見過ごそう。
ワン師匠役はティルダ・スウィントンが演じていますが、彼女の演技はすごく素敵でした。
見おぼえある顔だなーと思いながら観てたんだけど、最後の方になって「オルランド」の人だと気づいた。
忘れようもない、あの強烈な映画。
あの作品では、男性役と女性役の両方をこなしていたティルダ・スウィントンですが、今回の作品では頭をスキンヘッドにして、これまた性の超越を感じさせる素晴らしい存在感。
オーラを感じました。
あの人ならほんとに異次元の力が使えそうに見えるもの。
彼女のアクションシーンはドクターやその他大勢より、ずっとカッコよかった。
マーベル人選は冴えてる。
話を戻すと、その後はマーベルお決まりの勧善懲悪です。
最初は、傲慢で、自分の手を治す事しか考えていなかった彼が
ワン師匠にその傲慢さと弱さを諭され、正義のスイッチがオン。
そして、天才外科医改め、魔術師ヒーローとしてやっていく決意をする。
「SHERLOCK」シリーズのベネディクト・カンバーバッチ主演によるヒーローアクション。突然の交通事故により神の手を失った天才外科医、ドクター・ストレンジが、過酷な修業を経て魔術師として闇の魔術に立ち向かい、壮絶な戦いに巻き込まれていく。 (詳細はこちら)
見せ場はやっぱり「魔術」の映像なんでしょうね。
それはわかってるけど、それにしてもちょっと話が薄すぎないか?
肝心の映像にしてもちょっと盛り過ぎ?
凄いのはもうわかったからって言いたくなる。
やり過ぎてて、ごちゃごちゃしすぎて観ずらい部分もあったし、
これはすごい!っていうのは腹八分目でいいわけよ。
もう少し、派手なアクションシーンを減らして、ドクターに正義のスイッチが入る部分を段階的に表現してくれてもよかったんじゃないのかなと思ったり。
でも、魔法のアイテムのマントは良かったね。
マントと空飛ぶ絨毯が合体したような少し古典的な匂いのする面白アイテムなんだけど、主従が逆転してる風で微笑ましい感じ。
それだけに、ドクターのキャラももうちょっと愛嬌割増しの方がこの世界観にあってるように思ったけど。
後、悪役はちょっと無いでしょ。
マーベル作品には「ロキ」っていうとても存在感のあるいかした悪役がいるもんだから、彼と比較しちゃうと小者っぽさが否めない。
ま、でも、カンバーバッチは相変わらずやっぱりいいし、今回はティルダ・スウィントンがとても素敵だった。
なので、おまけ。
<オススメ>
・マーベル作品を抑えている人
・カンバーバッチにキュンとしてる人
・ティルダ・スウィントンにもキュンとしてる人
・でかいスケールのCGが観たい人(CG酔い?に注意)