内田けんじはアフタースクールしか観た事がなかったが、作品数も少ないし、全部観てみようと思い立った。
アフタースクールはすごく面白かった記憶があったので(内容はちょっとおぼろげなのだけど)結構期待して観ました。
自主制作映画なので、当然低予算で作られたものでしょう。
有名な俳優が出ているわけでもなく、機材やセットなどもそんなにお金はかけられない中で、どうしてもお金にものを言わせなければカバーできない部分はやむなしとして、それ以外についてはすごく頑張ってる感じが見えました。
荒くて生活感丸出しの映像ですが、編集カバーしようという丁寧さを感じたし、音楽の使い方もすごくこだわって入れてある感じがしました。
なんと言っても、メインのプロットはこの時点で既に並ではないですね。
ここ最近はちょこちょこ出てくるようになったけど、一昔前はミステリーっていうのは、サスペンスとセットであることが定番だったと思うんだよね。
だけど、この作品はミステリーでありながらコメディでもあるわけで、17年も前の作品ですから、目新しさ、斬新さという点で今観るよりもずっとインパクトがあっただろうと思う。
ただのミステリーコメディかというと、結構ほっこりする部分もあったりして「ミステリーハートフルコメディ」と言った感じだろうか。
随所に仕掛けられた伏線とそれを最後までに綻びなく回収しきる技量。
それでいて、観る者にさりげなく寄り添ってくれるような温かみのようなものも感じる。
『運命じゃない人』の内田けんじ監督が自主製作で撮り上げた、2002年PFFアワードの入選作品。失恋して人生に絶望していたサラリーマンが“自信が出て幸せになれる”薬を偶然手に入れる。ところが、その薬を飲んだところ丸1日分の記憶を失ってしまい…。 (詳細はこちら)
そして、内田けんじ自身も俳優として演技を披露してますが、なかなか良かったかと思いますw
主演の山本くん役の男性も味のある良い演技だったと思いました。
ただ、それ以外の人の演技は。。。
ヒロインも微妙で、ぶっちゃけ山本くんと内田けんじ以外の演技は足を引っ張っていたかと。。。
特にナカジマさん?の役の方の演技は残念だった。。。
ぶっちゃけキャラ設定は嫌いじゃないの。
常にローラーブレード?履いてるとか、絶対牛乳とかそういうキャラ設定は割と好きな方。
あの役はおそらく役者としての技量がかなり必要な役だと思うんだけど、学芸会レベルの演技で台無しになっていた。
暴力的でちょっと変質者的なところがある役なので、下手だと茶番感が半端ない。
山田孝之あたりが演じたらすごかったんじゃないだろうかと思わずにはいられない。
オチは所謂2段オチの感じになっていて、1段目のオチでもそう悪くはないというところを更に追い打ちでもう一段落とすという手の込み用。
そして、その2段目のオチこそが、タイトルでもある WEEKEND BLUESの「BLUES」っぽさをよく表してるなぁと思った。
というわけで、やっぱり、一流の役者で撮り直した作品が観てみたいというのが正直なところ。