『ラスト・オブ・モヒカン』のダニエル・デイ・ルイス主演のヒューマンドラマ。重度の脳性小児麻痺により植物人間同様の生活を余儀なくされている主人公が、不断の努力により、わずかに動く左足を使い絵を描けるようになるまで成長していく姿を描く。 (詳細はこちら)
生まれながらに脳性麻痺で左足しか動かすことができないクリスティ・ブラウンという人の自伝が基になっている。
文字通り唯一動かす事ができる左足を使って綴られた彼の半生を映画化したノンフィクション。
主演のダニエル・デイ=ルイスの演技は言うまでもないので省略。
(脳性麻痺の主人公を32歳のダニエルは見事に演じてます、四の五の言わずとりあえず見る、彼の魅力は言葉では表現できる類じゃないよ)
それよか、母親役のブレンダ・フリッカーがほんとに素敵だったわ。
昔ながらのお母ちゃん。大きくてあったかい、そして強い。
声色で子供の本心を察し、憂う姿には何かしら感じるものがあるはずで、
どうやってその思いに報いれば良いのだろうかと考えさせられる。
決して感傷的になったりしない、おかんは浸ってる暇なんてない。
「かあさんは、絶対あきらめないからね!」
そう言って落ち込む息子の為に部屋を手作りしようとする姿は本当に愛に満ちている。
脳性麻痺の主人公という設定であるのにそこに固執してない風なところが好きだった。
彼を悲劇的に扱わない事に好意を感じるわけですね。
はれものに触るように接することは逆に傷つけたりするという事を頭で分かっていてもなかなか難しい場合もある。
この映画の彼を取り巻く登場人物たちはとてもナチュラルだわ。
清々しさすら感じるのです。
この作品でダニエルはアカデミー主演男優をブレンダは助演女優を獲得している。
異議なし。
総評:☆☆☆☆
物語:☆☆☆☆
演出:☆☆☆☆
映像:☆☆☆
音楽:☆☆☆
役者:☆☆☆☆☆
監督:ジム・シェリダン
出演:ダニエル・デイ=ルイス
出演:ブレンダ・フリッカー
<ジャンル>
ノンフィクションドラマ
<お奨めの気分>
母とは偉大なのだと思い知りたい時、後はもちろんダニエルとブレンダの演技