南米で実際に起きたレイプ殺人事件を脚色したジェニファー・ロペス主演作
随分前に視聴したのを忘れていた。
実在の未解決連続殺人事件の謎に迫った社会派サスペンス。女性を狙った連続殺人事件の取材でメキシコ国境の街・フアレスを訪れた新聞記者・ローレンは、事件の真相究明に奔走するのだが…。主演はジェニファー・ロペスとアントニオ・バンデラス。 (詳細はこちら)
映画の内容はひとまず置いといて実際こういう事件がたくさん起きてるんだっていうんだから、ほんとに痛ましい。
メキシコでは44%の女性がレイプされているとか。
半分程じゃないすか、これ、尋常じゃないな。
特に国境地帯は、麻薬カルテルの暗躍による影響で国内でも最も治安が良くない地域に該当するらしい。
今回の映画もそんな国境の街フアレスが舞台となっている。
映画で見る限りは、レイプが主目的で殺人は口封じの為の手段という印象を受ける。
この部分も事実と相違無いのだとしたら犠牲になった女性達が本当に気の毒である。
しかもその殺人シーンや、死後の遺体の解体などを撮影したものが裏ルートで売られているのだという。
お金を払ってでも欲しがる人がいるってことなんだよね。
そういう人は恐らく寧ろ国外に居るのだろうけど、そういう第三者の存在がより拍車をかける結果になっているであろう事は言うまでもない。
もはや、国民性として染み付いた犯罪体質を変えるのは容易ではないだろうとは思うけど、少しずつでも改善されて欲しいと願う。
映画としてはちょっと残念。
話は、その多発するレイプ事件の中である一人の女の子がレイプ後に生き埋めにされるが難を逃れ自力で這い上がり生き残る事から始まる。
その事を知った犯人グループはあの手この手でこの少女を抹殺しようと動き始める。
その事件を追っていたアメリカのジャーナリスト(ロペス)がこの少女を庇いながら共に戦っていこうとするというものだ。
脚色された事でトーンダウンしちゃってるというか、狙いすぎたあざとさを感じてしまって、どうもその、現実の痛ましさというのが薄められてしまっている気がする。
この映画をジェニファー・ロペス主演のサスペンスねーという感覚で視聴するのであればそれも良しなのかも知れないが、ノンフィクションがベースである事に比重を置いて視聴しようとすると(自分はそうだったんだけど)少しいやらしい出来だなぁと思っちゃうのね。
それにしてもバンデラスはすっかりおっちゃんになってましたな。
あれはあれでいいけどね。
◎今すぐ観たい!
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総評:☆☆☆
物語:☆☆☆
演出:☆☆
映像:☆☆☆
音楽:☆☆☆
役者:☆☆☆
<ジャンル>
社会派サスペンス、一応ベースノンフィクション
<オススメ>
難しいね、ドキュメンタリとしての威力は無いし、エンターテイメントでもないけど、扱うテーマは超ヘビー級ときてる。
レイプを題材にした社会派の映画は他にも結構あるので、そのうちのひとつとして、カテゴリーでアサインする時には入れてもいいかも。
◎購入