ハートフルホラーとでもいいましょうか、ホラー要素以上の人間ドラマにより感動系に昇華された珍しい一品
小児精神科医のマルコムは、長年、第一線で子供たちの“心の病”の解決に人生を捧げてきた。しかし彼は、以前担当しヴィンセントという少年を助けられなかったことに深く傷つき、最愛の妻アンナとの間にすら、深い溝ができ、人生に絶望しかけていた。そんなおり、8歳の少年コールが新しい患者として現れる。いつも何かにひどく怯え、母親リンにすら原因を明かさず、ひとり心を閉ざす彼の症状は、自殺したヴィンセントと酷似していた…。懸命の説得の末、マルコムはコールから驚愕の“真実”を聞きだす。コールは言った。「僕には死んだ人が見えるんだ」…。あたかも自分の過去と向き合うかのように、必死の思いでコールを助けようとするマルコムの前に、科学では説明のつかない“何か”の存在が、しだいにその全貌を明らかにしていくのだった…。 (詳細はこちら)
衝撃のラスト!が謳い文句のこの作品
にも拘らず、数年前美容院で不意にネタバレをされてしまった為、視聴する気が失せていたのですが、ネタバレ内容も忘れそうにないし、諦めて観てみる事にした。
基本オバケネタですからそういうシーンは結構ありますが、それ以上に母と子、夫と妻、主治医と患者(であり別の関係性もあるけど)等の人間関係にスポットがあたっているので、むしろドラマよりでしょうね。
最初はかなりギクシャクしている人間関係が最後には上手いことそれぞれ収まりがつき、ある意味ALLめでたしな展開ですので、ご都合主義とも言えますが、それ故に幅広く受け入れられる印象を受けます。
設定はやや強引でありつつも、ミスリードは巧妙に感じます。
この手のネタを映像化するとなると強引な設定もやむなしでしょうか。
ネタを知らなければ自分も釣られていただろうと思います。
「衝撃」の部分をどう捉えるかは人それぞれでしょう。
自分はといえば、まず知ってて見たのが一つ、それと既に恐怖の足跡という映画で同じ展開が既出であったという2点から、衝撃部分については正直二の次です。はい。
その部分より、むしろこの手の題材をハートフル路線に持っていったというところに関心と興味をそそられました。
また、ミスリードに関する演出には感じ入りましたが、ラストのお涙頂戴のやり過ぎ感が鼻についてしまったのが残念ポイントです。
展開はあれでいいので、もうちょい控えめが良かったな。
ブルースの演技は良かったです。
以外に邪魔にならないというか、派手な役どころが多い人だけどこういう控えめな感じでも違和感ないのね。
↓ネタバレ
視聴者側へのミスリードは確かになかなかなんですが、知ってて見るとやっぱ疑問もあるにはあるよね。
まぁ、見たいものだけが見えるってのは前提だから良いとして。
人の家に勝手に出入りしているところを見ると、壁を突き抜ける能力があるのだろうか?
物体を動かしたりする力はあるようなので鍵さえ空いてれば勝手に入れそうだけど、
日本の田舎じゃあるまし開けっぱなしはないだろう。
だとしたら、そんな事ができる自分に違和感は無いもんなんだろうか。
少年以外には話が通じないであろう点についても、気づかないわけないだろうと思わせる要素が設定を強引にしても尚、かなり残る気はしますが。
etc...
しかし、キラの父親に渡したビデオがまさかの。あれは面白いですね。
てっきり、親へ宛てた感謝の気持ちを綴ったものだろうと思っていたので。
お母さん逮捕ですかね。妹はせめて復調すると良いですが。
異色作ではあり、何かと比較や例えの対象にもなりやすそうな作品でもあると思うので、一度は観ておいて損はないという印象でした。