刺激は少ないけど味はあるかな、大人向け
映画に対して華やかさや刺激を求める人や、若い人にはきっと向かない。大学時代からの男友達二人で婚前旅行に出かけるロードムービー風ドラマ。
地味だし、主役もさえないし、友人はしょうもないし、日常的だし。
だけど全く共感も感情移入もできない(自分が女だからというのが大きいかもしれないが)この主人公を最後にほんのちょっぴり見直したなって思えちゃう。
その小ささがなかなかの妙なの。
2005年度のアカデミー賞脚色賞を受賞、アレクサンダー・ペイン監督が手掛ける人間ドラマ。人生の転機を迎えたふたりの男が、気ままに出かけたワイナリーツアーでの体験や出会いを通して、自らを見つめ直していく。 (詳細はこちら)
◎歴代最高の映画500:494位作品
結婚する友人の方は売れない中年俳優。
主人公の方は学校教師をしながら小説家を目指すバツイチでスーパーネガティブな男ときた。
この設定からしてすっかり地味モード全開だものね。
しかし、この主人公、小説家を目指すよりもワインの仕事に従事した方が良いんじゃないのかね?というくらい、ワイン通であり、それなりに愛もあるようだ。
(若干飲まれる癖もあるようだが)
前の嫁を引きずるあまり新しい恋やそのチャンスに対して全くセンサーが働かない状態になってしまっている主人公に対して、遊び人で通して来たあまり結婚する事に対して不安を抱く友人。
全く対照的な二人が共に旅に出るわけだが、当然そんなんだもの、行く先々で意見が合わない、目的が合わないで揉める。
こんなに合わなくて喧嘩ばっかりしてるならもうやめりゃいいのにと、思わず言いたくなる程だ。
しかしまぁ、腐れ縁も縁のうちとでも言いましょうか、腐っちゃいるが縁には違いないのだなぁ。
お互い合わないなりに相手を思い、不器用なりに協力し合い、ストレス溜めながらでも最後には手を差し伸べ、許しあう。
大人の男の友情とはこういうものなのだろうかと思わされる。
それぞれに、彼らなりのきっかけを得て変わろうとする様は、ヤレヤレと思う気持ち半分、こんなしょうもない大人でもきっかけさえ掴めれば変われるのだよねって思わせてくれる微笑ましさと小さい勇気をもらえる。
音楽はjazzyな感じで映像とあっていて好きだった。
それと、この手の食にまつわるアメリカの映画って個人的に魅力を感じない事が多いというか、アメリカの食べ物のシーンが旨そうに見える事が殆ど無い自分としては、その辺が結構及第だった。非常に稀有。
絵もね、抑え目な雰囲気が中年二人の男旅と合ってて良かったんだよ。
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総評:☆☆☆
物語:☆☆☆
演出:☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆
役者:☆☆☆
<ジャンル>
ロード風ヒューマンドラマ
<オススメ>
アラフォー男性には耳が痛い反面、頑張る力をもらえる作品じゃなかろうかと。
逆に若い人だと今観てもきっとつまらないので、時が来るのを待つのがよろし。