女性監督が当時の抑圧された環境下における女性観を表現したラジカルな作品
監督:ジェルメーヌ・デュラック
紹介No:0012
ページ:36(下段)
La Souriante Madame Beudet - 1923 English ...
時間は短いです、38分くらい。
ただこれは映画という印象はあまり受けなかったです。
自分の理解が乏しい故かもしれませんが。
ある片田舎に住んでるプチブルジョアっぽい夫婦の話なんですけど、
ここのマダム(ブーデ夫人)がそんな生活に飽き飽きしていて、更には旦那のことも大っ嫌いなんですよw
もう、顔も見るのも嫌みたいな。
ほんと嫌そうにしてます。
「うざい、消えろ」みたいな感じでしょうね。
まぁ、旦那の側も見事にキモキャラとして作りこまれてます。
笑い方も下品だし、自殺の真似事をする癖も悪趣味だよね。。。
確かにストレスたまりそうだなぁ。あんな人。っていう人なの。
(なんで結婚したんでしょう?)
このころのフランスの事をあまり知らないので想像ができないのですが、時代劇みたいにお家が決めた相手と政略的に結婚させられたりとかそういうのが残っている時代だったのでしょうかね。
で、最終的に夫人は妄想の中に逃げ込んじゃうの。
妄想してる時だけが唯一の楽しい時ってことです。
微笑むブーデ夫人っていうのはその妄想の中にいる夫人のことを指しているんでしょうかね。
だがしかし、せっかく妄想に耽っていてもいつもリアル旦那にそれを邪魔されるわけですよ。
そしてとうとう、これはもう旦那消すしかないでしょ。っていう結論に達しちゃう。
んで、ピストルで自殺の真似事する癖があるからね、それに実弾を入れおけばいつか知らずに引き金を引いてホントに死ぬだろうってことですよw
ところがそんな時に限って旦那が冗談で夫人に向かって発砲しちゃうんだよね。
まぁ、幸い弾は当たらずに済むのだけど、計画が失敗した上に、死にかけるわでひどい目に合っちゃうんだ。
結局何も変わらない。
旦那は夫人が自分に殺意があった事すら気づかない。
という、虚しいお話ですよ。
女性観を表現しているとはいえ、今とは時代が違うので今の女性が純粋に共感できることは少なそうですね。
だけど、昔は日本も男尊女卑だったのだから、その時代に思いを馳せるとこの虚しさが伝わってくるような気がします。
テーブルの花瓶の位置が気に入らないっていう表現はすごく上手いですよねw
ああいうのって、ほんとに反りが合わないんだなぁって強く実感する内容だと思ったりします。
(この監督の実体験なのか?と思ってしまうほど)
技法についてもスローモーションや二重露光等結構凝った事やってる感じですが、二重露光については凄いの見たばかりだったのでそこまで「おぉ」とは思わなかったです。
そもそも、素人なので専門的な事はわかっておりませんが。。。単なる主観です。