ひと昔映画日記

素人の映画雑食日記 それこそ我が映画道

フライト(2013)

デンゼル・ワシントンのダメ人間ぶりは本気で腹立つ、つまり上手いんだな

腹立つんだよ、ほんとに。なんだこいつってね。デンゼルの演技は上手いと思うわー。

人の命を預かるパイロットがこんなふざけたやつだなんて冗談じゃないってなもんよ。

後、弁護士役のドン・チードルがいいんだなぁ。

あの人は役柄も多彩にこなせる上に、主役から脇まで幅広く存在感をその時々に見合って発揮しているようで、好きな役者。

 

収録時間:138分
レンタル開始日:2013-07-19
 
Story
ロバート・ゼメキスが12年ぶりに実写作品の監督を務めたスペクタクルドラマ。制御不能となった飛行機を緊急着陸させたウィトカー機長は、多くの乗客を救ったヒーローとして称えられる。だがある疑惑から、彼は一転して犯罪者として扱われてしまう。 (詳細はこちら

 

↓ネタバレ

映像的な見所は序盤にやってきます。

いきなり墜落するw

いや、あのシーンはまだ映画に入りきれる前に来るのでちょと慌てちゃう。

臨場感もすごいので、飛行機乗るの嫌になっちゃうよね~。

あれ見せられたら。

2時間強の映画であの時間帯に墜落シーンなのでこの先は事件後のデンゼルを取り巻くドラマってことだなとすぐわかる。

なので、航空パニック系だと思って観ると失敗しちゃう。

(自分は何も知らずに観たのでそこはどっちでも良かった)

動から一変静に切替りそのまま静かにクローズという転結かな。

 

今回のデンゼルは、腕は一流だがアル中(クスリもやる)のパイロットという役どころ。

なんか、最初っから危なっかしいのよw

フライトの最中にジュースに混ぜて酒を飲む始末、、、

なのに機体に異常が発生して、もしかしたら死ぬかもしれないってのに落ち着き払ってる。

ある意味酒のおかげなのか?

 

 犠牲者6名、不時着陸した飛行機としては多くの人が助かったと言える結果に、世間はパイロットの腕前を賞賛し、一躍ヒーローとなる。

が、一変彼がアル中だったことがここに来てアダとなる。

フライト中の飲酒なんて当然禁止事項だろうから、原因がなんだったとしてもそれがバレばどのみち刑務所送りなんですよ。

後は、事故原因にそのことが関係あるかどうかで刑期が変わるってだけの話で。

結論から言うと飛行機が墜落した事自体は機体の整備不良なので、彼が中毒者である事とは関係無いんだけど。

 

ゆらぎがくるんだね。

自分は多くの乗客の命を救った一流のパイロットだという自負と、その一方で違反とわかっている飲酒を行った(恐らく常習的に行っていたのだろうけど)という罪の意識。

思い悩むうちに余計にアル中がひどくなる日々w

アル中から立ち直ろうと努力する女性との出会い。

 

後半は、彼の飲酒を隠蔽し、ヒーローのまま事件をクローズできるかどうか?

という動きと、事故に関連した人々(彼の飲酒癖を知る人々)がこの事件をどう捉えてどのような立場で関わっていくのかという、良心と正義の間で揺れ動く心情に焦点を当てながら進んでいく。

 

個人的にはアル中っていう設定がピンと来なかったりするのよ。

今となっては酒は食事のお供であって、酒だけ摂取したい気持ちがもうわかんないからw

酒やドラッグが日本よりずっと蔓延しているアメリカならではの設定か。

だって、日本でアル中&ヤク中のパイロットが主人公ですって言われたらコメディ?とか思うくらい、ピンと来ないと思う。

ただし、己を制御するという観点で観ると誰しも身に覚えはあるところかと。

極力その部分を脳内変換して身近に感じるように調整をしつつの鑑賞となった。

 

エリートサラリーマンにありがちな(勿論事態のレベルは別格ではあるが)という印象を受けた。

パッと見、社会的な地位も高く、収入も高額且つ安定していて他人からしたら羨ましいと思われるような人達。

だけど、そういう人達って普通の人以上にきっと後ろめたいことしてきた人が多いんじゃないかと。

偏見かもしれないけど思ったりするわけね。

勿論みんなとは言わないけど。

それの究極版だよねw

だって、社会的英雄になるか刑務所送りかの二択だもの。

この映画の中では本人の意志に委ねられるところまで方向修正されてくるので、最終的には彼自身が飲酒はなかったと言い切れば多くの人を欺く事にはなるが英雄になれる。

当然刑務所にも行かなくて済む。

だけど、それを選択するとかなりの十字架を背負うよね。

この事故で亡くなった恋人でもあるCAに飲酒の罪を擦り付けて自分が助かろうって話だから。

既になくなっているとはいえ、自分の恋人を罪人扱いにしないと自分は助からないだなんてね。

 

結局彼は土壇場で、嘘をやめる。

それまで幾度となく周りを欺いてきた彼が、最後の最後でそれをやめるのね。

その最後の嘘をつき通してしまったら一生逃れられないとでも思ったかのように。

多分、そうしていたら一生アル中だろう。今よりもっとひどい、下手したら廃人になるくらいに。

元が真面目で繊細な人なのだろう。

 

 

結構面白い映画だと思うけど、自分との相性はあんまり良くは無い類だった。

前述通り主人公がアル中っていうのがどうしても同調しづらくてピンとこなくてね。

努力はしたが。

 

総評:☆☆

物語:☆☆

演出:☆☆

映像:☆☆☆

音楽:☆☆☆

役者:☆☆☆☆

 

 

<ジャンル>

ドラマサスペンス

 

<お奨めの気分>

アルコールで失敗した事がある人には感じるものが結構あるのかな

後、デンゼルの演技(但し役柄的にイラッとする人物像なので注意)

 

消された暗号 BRICK(2005)

こんな高校生ほんとにいたら嫌だけど、ひたすら青春ハードボイルドな映画

 
出演者:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、 エミリー・デ・レイヴィン、 ルーカス・ハース、 ノラ・ゼヘットナー
収録時間:110分

 

Story
サンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した新鋭、ライアン・ジョンソン監督によるサスペンス。南カリフォルニア郊外のハイスクール。学園のアウトサイダーを貫くブレンダンは、不可解な言葉を残して消えた元恋人・エミリーを捜し始めるが…。R-15作品。 (詳細はこちら

ハードボイルドとかノワールって、大人の渋い男のイメージだよね。

うん。

この話、ハードボイルドノワールってことでOKかなって思うんだけど、なんせ主人公高校生だからね。

生活感が一切なく、異常なほど孤独に強いそんな男子高校生ですよ。

かわいくはない上に、高校生であるが故かっこいいというレベルでもなくなんか不思議な感じだったなあ。

そもそもハードボイルやノワールと青春や学園って一番縁遠い所にありそうなものじゃない。

それが、ひとつになるってどうなのよって感じだったけど、なかなか新しい感じがしたし、縁遠いものを結んだ割にうまいことハマってる感じでその点は良かった。

 

◎歴代最高の映画500:489位作品

 

映像とか音楽は好きです。 ある意味あんまアメリカっぽくない。

主人公の性質を強調するようなノワールっぽさが絵にも音にもうまく反映されていて統一感もあったし、大仰じゃなく抑えめなトーンが日本人に合う映画かなって気がした。

日本の映画で言うと北野武監督の映画に近い雰囲気があると思う。

映倫のR15はバイオレンスかな、エロはほぼないので。

(とはいっても映像的にえぐいものは殆ど映らないけど)

 

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは子役から来てコンスタントに活躍している数少ない俳優の一人ですね、なんとなく好青年風のイメージが強かったけど、この映画の彼は(悪人ではないけど)常にご機嫌斜めで、笑うシーンは一つもなしだったので、新しいジョセフを見た気がしました。

 

せっかくハードボイルドで攻めるならもう少し哀愁を感じさせる間があるともっとよかったかなぁって感じだった。

 

 この監督はこの作品が初なんだね。

初めてだと考えると結構すごいんじゃないでしょうか。

あまり知らなかったけど去年LOOPER/ルーパーを撮った監督でそちらでもジョセフを使っていて、結構話題になった作品だったね。

そちらも見てみようかなと思う。

かなりカラーの違う作品だろうから、どんな感じなのか気になる。

 

◎今すぐ観たい!

 配信は見つけられませんでした

 

◎レンタル

消された暗号 BRICK:[DVD]:楽天レンタル

消された暗号 BRICK-ブリック- - ツタヤディスカス/TSUTAYA DISCAS - 宅配DVDレンタル

 

◎購入 

消された暗号BRICK-ブリック-  [レンタル落ち] [DVD]

消された暗号BRICK-ブリック- [レンタル落ち] [DVD]

 

 

歴代最高の映画ランキング 500本(300~201)

続き、放置しておったね。

 

○=死ぬまでに観たい映画1001にも選抜されている(47本)

◆=死ぬまでに観たい映画1001には選抜されてない(53本)

 <未>は日本劇場未公開作品

 

◆300

道化師の夜(1953)

監督: イングマール・ベルイマン

 

○299

結婚五年目 (パームビーチ・ストーリー) (1942)

監督: プレストン・スタージェス

 

◆298

仁義 (1970)

監督: ジャン=ピエール・メルヴィル

 

○297

或る夜の出来事 (1934)

監督: フランク・キャプラ

 

○296

大統領の陰謀 (1976)

監督: アラン・J・パクラ

 

○295

アンタッチャブル (1987)

監督: ブライアン・デ・パルマ

 

◆294

赤い風船(1956)

監督: アルベール・ラモリス

 

○293

ママと娼婦 (1973)

監督: ジャン・ユスターシュ

 

○292

美女と野獣 (1946)

監督: ジャン・コクトー

 

○291

若者のすべて (1960)

監督: ルキノ・ヴィスコンティ

 

○290

羅生門 (1950)

監督: 黒澤明

 

○289

遊星からの物体X (1982)

監督: ジョン・カーペンター

 

○288

ロジャー・ラビット (1988)

監督: ロバート・ゼメキス

 

○287

秘密と嘘 (1996)

監督: マイク・リー

 

○286

情事 (1960)

監督: ミケランジェロ・アントニオーニ

 

○285

惑星ソラリス (1972)

監督: アンドレイ・タルコフスキー

 

○284

スカーフェイス (1983)

監督: ブライアン・デ・パルマ

 

○283

乱 (1985)

監督: 黒澤明

 

◆282

ゴッドファーザー PART III (1990)

監督: フランシス・フォード・コッポラ

 

◆281

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (1994)

監督: ニール・ジョーダン

 

◆280

マッドマックス2 (1982)

監督: ジョージ・ミラー

 

◆279

アニマル・ハウス (1978)

監督: ジョン・ランディス

 

◆278

カリートの道 (1993)

監督: ブライアン・デ・パルマ

 

◆277

踊る大紐育 (1949)

監督: スタンリー・ドーネン, ジーン・ケリー

 

◆276

レイヤー・ケーキ (2004)

監督: マシュー・ヴォーン

 

◆275

となりのトトロ (1988)

監督: 宮崎駿

 

◆274

シン・シティ (2005)

監督: ロバート・ロドリゲス, フランク・ミラー

 

○273

マルタの鷹 (1941)

監督: ジョン・ヒューストン

 

◆272

歓びの毒牙 (1970)

監督: ダリオ・アルジェント

 

◆271

ピーウィーの大冒険 (1985)

監督: ティム・バートン

 

◆270

ラザレスク氏の最期 (2005)

監督: クリスティ・プイウ

 

○269

陽のあたる場所 (1951)

監督: ジョージ・スティーヴンス

 

◆268

バルカン超特急 (1938)

監督: アルフレッド・ヒッチコック

 

○267

ウディ・アレンの重罪と軽罪(1989)

監督: ウディ・アレン

 

◆266

ゴーストワールド (2001)

監督: テリー・ツワイゴフ

 

○265

A.I. (2001)

監督: スティーヴン・スピルバーグ

 

○264

アメリカン・グラフィティ (1973)

監督: ジョージ・ルーカス

 

○263

U・ボート (1981)

監督: ウォルフガング・ペーターゼン

 

◆262

ヴァージン・スーサイズ (1999)

監督: ソフィア・コッポラ

 

○261

ローマの休日 (1953)

監督: ウィリアム・ワイラー

 

◆260

フィールド・オブ・ドリームス (1989)

監督: フィル・アルデン・ロビンソン

 

○259

恋はデジャ・ブ (1993)

監督: ハロルド・ライミス

 

◆258

ブルースブラザーズ (1980)

監督: ジョン・ランディス

 

○257

黒猫 (1934)

監督: エドガー・G・ウルマー

 

○256

霧の波止場 (1938)

監督: マルセル・カルネ

 

○255

ニノチカ (1939)

監督: エルンスト・ルビッチ

 

◆254

評決 (1982)

監督: シドニー・ルメット

 

◆253

ランボー (1982)

監督: テッド・コッチェフ

 

○252

山猫 (1963)

監督: ルキノ・ヴィスコンティ

 

◆251

ダーリング (1965)

監督: ジョン・シュレシンジャー

 

◆250

サンライズ (1927)

監督: F・W・ムルナウ

 

○249

荒野の決闘 (1946)

監督: ジョン・フォード

 

○248

パンドラの箱 (1929)

監督: ゲオルク・ヴィルヘルム・パープスト

 

○247

オール・ザット・ジャズ (1979)

監督: ボブ・フォッシー

 

○246

フィラデルフィア物語 (1940)

監督: ジョージ・キューカー

 

○245

ヒトラー ~最期の12日間~ (2004)

監督: オリヴァー・ヒルシュビーゲル

 

◆244

バッド・チューニング<未> (1993)

監督: リチャード・リンクレイター

 

◆243

Heimat (1984)

監督: Edgar Reitz

 

○242

キング・コング (1933)

監督: メリアン・C・クーパー&アーネスト・B・シュードサック

 

◆241

ブライトン・ロック (1947)

監督: John Boulting

 

○240

フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994)

監督: ロバート・ゼメキス

 

○239

ニュー・シネマ・パラダイス (1988)

監督: ジュゼッペ・トルナトーレ

 

○238

レクイエム・フォー・ドリーム (2000)

監督: ダーレン・アロノフスキー

 

○237

デリカテッセン (1991)

監督: ジャン=ピエール・ジュネ, マルク・キャロ

 

○236

水仙 (1947)

監督: マイケル・パウエル, エメリック・プレスバーガー

 

◆235

バトル・ロワイアル (2000)

監督: 深作欣二

 

◆234

ボーン・アルティメイタム (2007)

監督: ポール・グリーングラス

 

◆233

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 (1984)

監督: スティーヴン・スピルバーグ

 

○232

ジュラシック・パーク (1993)

監督: スティーヴン・スピルバーグ

 

◆231

ショーン・オブ・ザ・デッド (2004)

監督: エドガー・ライト

 

◆230

ハウルの動く城 (2004)

監督: 宮崎駿

 

○229

セレブレーション (1998)

監督: トマス・ヴィンターベア

 

○228

ノーカントリー (2007)

監督: コーエン兄弟

 

◆227

LEON (1994)

監督: リュック・ベッソン

 

◆226

ロミオ&ジュリエット (1996)

監督: バズ・ラーマン

 

◆225

狙撃者 (1971)

監督: マイク・ホッジズ

 

◆224

遠い声、静かな暮らし (1988)

監督: テレンス・デイヴィス

 

○223

SAFE ケミカル・シンドローム (1995)

監督: トッド・ヘインズ

 

○222

マザー・サン (1997)

監督: アレクサンドル・ソクーロフ

 

○221

ギャンブラー (1971)

監督: ロバート・アルトマン

 

◆220

エデンより彼方に (2002)

監督: トッド・ヘインズ

 

○219

アウトロー (1976)

監督: クリント・イーストウッド

 

○218

ぼくの伯父さんの休暇 (1953)

監督: ジャック・タチ

 

◆217

荒野の七人 (1960)

監督: ジョン・スタージェス

 

◆216

日曜日は別れの時 (1971)

監督: ジョン・シュレシンジャー

 

◆215

ジャッキー・ブラウン (1997)

監督: クエンティン・タランティーノ

 

◆214

影の軍隊 (1969)

監督: ジャン=ピエール・メルヴィル

 

◆213

散歩する惑星 (2000)

監督: ロイ・アンダーソン

 

○212

M (1931)

監督: フリッツ・ラング

 

○211

ムーラン・ルージュ (2001)

監督: バズ・ラーマン

 

○210

プラトーン (1986)

監督: オリバー・ストーン

 

◆209

ローカル・ヒーロー/夢に生きた男 (1983)

監督: ビル・フォーサイス

 

◆208

ディパーテッド (2006)

監督: マーティン・スコセッシ

 

◆207

荒馬と女 (1961)

監督: ジョン・ヒューストン

 

○206

エクソシスト (1973)

監督: ウィリアム・フリードキン

 

◆205

アディクション (1995)

監督: アベルフェラーラ

 

○204

フランケンシュタインの花嫁 (1935)

監督: ジェイムズ・ホエール

 

◆203

ライフ・オブ・ブライアン (1979)

監督: テリー・ジョーンズ

 

○202

狼/男たちの挽歌・最終章 (1989)

監督: ジョン・ウー

 

○201

JFK (1991)

監督: オリバー・ストーン

 

ボーダータウン 報道されない殺人者(2007)

南米で実際に起きたレイプ殺人事件を脚色したジェニファー・ロペス主演作

随分前に視聴したのを忘れていた。

 

 
監督:グレゴリー・ナヴァ
収録時間:112分
字幕:日・吹

 

Story
実在の未解決連続殺人事件の謎に迫った社会派サスペンス。女性を狙った連続殺人事件の取材でメキシコ国境の街・フアレスを訪れた新聞記者・ローレンは、事件の真相究明に奔走するのだが…。主演はジェニファー・ロペスアントニオ・バンデラス。 (詳細はこちら

映画の内容はひとまず置いといて実際こういう事件がたくさん起きてるんだっていうんだから、ほんとに痛ましい。

メキシコでは44%の女性がレイプされているとか。

半分程じゃないすか、これ、尋常じゃないな。

特に国境地帯は、麻薬カルテルの暗躍による影響で国内でも最も治安が良くない地域に該当するらしい。

今回の映画もそんな国境の街フアレスが舞台となっている。

 

映画で見る限りは、レイプが主目的で殺人は口封じの為の手段という印象を受ける。

この部分も事実と相違無いのだとしたら犠牲になった女性達が本当に気の毒である。

しかもその殺人シーンや、死後の遺体の解体などを撮影したものが裏ルートで売られているのだという。

お金を払ってでも欲しがる人がいるってことなんだよね。

そういう人は恐らく寧ろ国外に居るのだろうけど、そういう第三者の存在がより拍車をかける結果になっているであろう事は言うまでもない。

 

もはや、国民性として染み付いた犯罪体質を変えるのは容易ではないだろうとは思うけど、少しずつでも改善されて欲しいと願う。

 

映画としてはちょっと残念。

話は、その多発するレイプ事件の中である一人の女の子がレイプ後に生き埋めにされるが難を逃れ自力で這い上がり生き残る事から始まる。

その事を知った犯人グループはあの手この手でこの少女を抹殺しようと動き始める。

その事件を追っていたアメリカのジャーナリスト(ロペス)がこの少女を庇いながら共に戦っていこうとするというものだ。

 

脚色された事でトーンダウンしちゃってるというか、狙いすぎたあざとさを感じてしまって、どうもその、現実の痛ましさというのが薄められてしまっている気がする。

 

この映画をジェニファー・ロペス主演のサスペンスねーという感覚で視聴するのであればそれも良しなのかも知れないが、ノンフィクションがベースである事に比重を置いて視聴しようとすると(自分はそうだったんだけど)少しいやらしい出来だなぁと思っちゃうのね。

 

それにしてもバンデラスはすっかりおっちゃんになってましたな。

あれはあれでいいけどね。

 

◎今すぐ観たい!

配信は見つけられませんでした

 

総評:☆☆☆

物語:☆☆☆

演出:☆☆

映像:☆☆☆

音楽:☆☆☆

役者:☆☆☆

 

<ジャンル>

 社会派サスペンス、一応ベースノンフィクション

 

<オススメ>

 難しいね、ドキュメンタリとしての威力は無いし、エンターテイメントでもないけど、扱うテーマは超ヘビー級ときてる。

レイプを題材にした社会派の映画は他にも結構あるので、そのうちのひとつとして、カテゴリーでアサインする時には入れてもいいかも。

 

◎購入

 

ザ・ワーズ 盗まれた人生(2012)

でたよ~。超売れっ子ブラッドリー・クーパー

今回はモラルと夢の間で揺らぎまくる少し気弱な売れない小説家を演じるが、こういう小心者の役が妙にハマるね。この人。

人気は当然ビジュアルも大きいだろうけど、そのかっこよさとは裏腹にちょっと情けない役がハマるところが彼のポイントなのかも知れない。

この作品はまだTUTAYAでしかレンタルでき無いのだけど、

普段からTUTAYA使っててブラッドリーのファンならっていうくらいの温度かと思う。

 

ジャンルが難しい、サスペンス調ドラマ+ラブロマンスみたいな感じか。

 

売れない小説家ロリー(ブラッドリー)が偶然入手した古い小説の原稿。

その出来の良さに思い悩みながらも、自分の作品として発表してしまう。

つまり、盗作ってやつだ。

しかも、その作品が大ヒットして一躍有名小説家となるのだが、程なくして彼の前にその原稿を書いた本物の作者のおじいさんが現れる。

ネタバレこちら

 

◎今すぐ観たい!

Hulu:見放題

 ザ・ワーズ 盗まれた人生を 検索 | テレビ見放題 | Hulu

Netflix:見放題

 The Words | Netflix

YouTube:300円~

 ザ・ワーズ 盗まれた人生(字幕版) - YouTube

総評:☆☆

物語:☆☆☆

演出:☆☆

映像:☆☆☆

音楽:☆☆☆

役者:☆☆

監督:ブライアン・クラグマン

 

<ジャンル>

サスペンス調ドラマ+ラブロマンス

 

<オススメ>

・ブラッドリーが好き

ゾーイ・サルダナが好き

・モラルについて少し考えてみたい

 

↓ネタバレ

続きを読む

フランケンウィニー(2012)

ティム・バートンの中では割と合ったと思ったけど、ラストは首をかしげる

バートンの処女短編を長編にリメイクしたストップモーションアニメ。ティム・バートンはどっちかって言うと苦手だなぁという傾向があったのでどうだろうか?と思いながら観始めた。

 

劇場ではIMAX3Dでの公開もされたようで、今更遅いがIMAX3Dで観ておきたかったなぁというところ。

白黒なので奥行もカラー以上に感じられそうだし、ホラータッチだと奥側への引き込みも魅力になりそうだものね。

実際はDVDで視聴ですが、、、

 

アカデミーでは長編アニメにノミネートはされたけど、賞はメリダに持って行かれてたなぁ。

 

収録時間:87分
字幕:日・英・吹

 

Story
アリス・イン・ワンダーランド』の鬼才、ティム・バートン監督による冒険ファンタジー。孤独な少年・ヴィクターと彼の唯一の友だちである“禁断の実験”によって甦った愛犬・スパーキーの愛が巻き起こす大事件を描いた白黒ストップモーションアニメ。 (詳細はこちら

 フランケンってタイトルに付いてるくらいだし、そう、死者の蘇生を扱っています。

とはいっても人間ではなく対象は愛犬やペット達ですが。

わりと楽しめた。

なんだろうね、最初の作品のリメイクだからなのか、ヤリ過ぎ感が少ない気がした。

だから自分でもいけたのかも。

 

彼はオタク文化に精通してるらしいけど、この作品でもチラ見えしてるよね。

来日するとメイドカフェ中野ブロードウェイを満喫するっていうんだから、他のハリウッド関係者と比べると明らかに異端児だわなw

 

マイノリティに対する彼なりの思いというのは最初からだったのかなぁと感じるものがあった。(オリジナル知らないのでわかんないけど)

キャラも最初から飛ばすねぇ、キモ可愛い系?(可愛くもないがw)

こういうちょっと不気味なビジュアルのキャラを愛らしく育てる事に最初からこだわりがあったのかしら?と思う。

映像は懐かしさと新しさがバランスよくMixされていて良かったかな。

 

↓ネタバレ

限りある命の意味をテーマにどんなメッセージを織り込んで来るのかと期待したが、自分のペットだけ納得の行く理由も無く別格みたいな扱いにするのは、ご都合主義だろう。

あれさえなければ結構好きだったかも知れないんだけどなぁ。

 

総評:★★

物語:★★

演出:★★

映像:★★★★

音楽:★★★

役者:★★★

 

<ジャンル>

コメディホラーアニメ

 

<お奨めの気分>

そんなに怖くない。

ホラーにカテゴライズしたけど、ホラー苦手でも大丈夫なくらい。

年齢層は割と広いと思う。但し、不完全燃焼感を溜め込む可能性もある。

 

 

47RONIN情報

ずっと気になってたさ、少し映像が公開されたようなので早速。

 

ちょっと、ちょっと待てw

これのどの辺忠臣蔵よ。

ヤバさプンプン、、、

もはや冷やかし以外の目的で観に行く理由が思い浮かばない。

 今年の暮れ公開予定らしいけど。

まぁ劇場では遠慮するわ。(タダ券でもない限り)

白雪姫と鏡の女王(2012)

石岡瑛子さんが手がける衣装の遺作
おとぎ話、絵のタッチ、音楽、内容、総合すると子供向け

石岡瑛子さんの遺作となりました。 

本作でも衣装でアカデミーにノミネートされましたが、残念ながらノミネート止まりとなってしまいました。

受賞までこぎつけたのは結局ドラキュラの1作品のみになったわけですね。

 

 さて、作品の方ですが、同じ年に同じ白雪姫を題材にしたメジャー映画が2本作られてるんだよね。

もう一つは既に視聴済みだけど「スノーホワイト」こちらと比較したくなってくる。

 

作品全体の印象としては、スノーホワイトはひたすらシリアスで、少しホラーっぽさすら感じる程ダークな印象に仕上がってましたね。

対してコチラは、映像的にも柔らかく温かみがあり、コミカルな要素も取り入れた明るい作品に仕上がってます。

(コメディ的に面白いかは別として)

 

収録時間:106分
字幕:日・吹・英

 

Story
『ザ・フォール/落下の王国』のターセム・シン監督が描くファンタジーエンタテインメント。白雪姫は国王が亡くなって以来、継母の女王に城に閉じ込められていた。ワガママな女王は隣国のリッチな王子と結婚し、富と愛を手に入れようと企むが…。衣裳デザイナー・石岡瑛子の遺作。 (詳細はこちら

 

↓ネタバレ

まずしょっぱな、リリー・コリンズの眉毛に驚きます。

「いやいや、真面目にやって」って思っちゃったけど脚色なしなのかな。

けどねぇ、不思議ね。

中盤には可愛らしい子だなぁとか思っちゃってるのね。

このリリーちゃん。

お父ちゃんはあの、フィル・コリンズですと。

親が有名だからとか関係なく普通に可愛いというか、クラシックな美しさを備えてます。

30年代のアメリカ映画に出てきそうな、聡明で清廉な印象。

ということで、まずは

 ①白雪姫対決

白雪姫と鏡の女王」のリリーの方が可愛い

 

②女王様対決

シャーリーズ・セロンVSジュリア・ロバーツ

全く異なるキャラに仕上がってるので難しいんだけど、 シャーリーズ・セロン作り物かと思う程の美しさと、迫力に軍配

 

③王子対決

ここはどっちも別にって感じ

スノーホワイトの狩人が一番いい

 

④設定・ストーリーアレンジ

白雪姫と鏡の女王」毒りんご食べませんね。

それにお父ちゃんも戻ってきます。

ライトでハッピーな方向に脚色されてます。

だからそれが良いかといわれるとうーむ。

 

⑤映像・美術対決

 スノーホワイトはゴシックホラーっぽいダークな映像。

こちらは華やかで可愛らしい童話らしさと、ちょっと前衛的でアートな雰囲気。

風景などは、スノーホワイトの方が美しい。

衣装はやっぱ石岡瑛子さんのセンスが独特で面白い。

 

⑥小人対決

 白雪姫と鏡の女王の方が愛嬌があって可愛いね

 因みにスノーホワイトは映像を加工して小人にしていますが、 白雪姫と鏡の女王はホントに小さい人を使ってます。

 

最終的にはどっちもあまり自分の琴線に触れるジャンルではなかったという事でどっこいだったなぁ。

でも、気分に合わせて戦う白雪と可愛い白雪を選び分けすると良さそうだ。

 

一応前振りでこの作品は白雪ではなく女王目線ですよーと謳われてるんだけど、そこは今一つ、そういうならもっと偏っててもいいのかなって気はした。

 

 

総評:★★★

物語:★★

演出:★★

映像:★★★★

音楽:★★★

役者:★★★

 

<ジャンル>

童話ファンタジーコメディ

 

<お奨めの気分>

 コメディ路線なのでスノーホワイトよりはずっと気楽に観られる。

(ただし、コメディとしてそれ程面白いとは思わなかった)

後、柔らかくて可愛い映像とわかりやすい内容。子供が観るのに持って来いかな。

サイドウェイ(2004)

刺激は少ないけど味はあるかな、大人向け

サイドウェイ〈特別編〉 [DVD]


映画に対して華やかさや刺激を求める人や、若い人にはきっと向かない。
大学時代からの男友達二人で婚前旅行に出かけるロードムービー風ドラマ。

地味だし、主役もさえないし、友人はしょうもないし、日常的だし。

だけど全く共感も感情移入もできない(自分が女だからというのが大きいかもしれないが)この主人公を最後にほんのちょっぴり見直したなって思えちゃう。

その小ささがなかなかの妙なの。

 
収録時間:127分
字幕:日・英
Story
2005年度のアカデミー賞脚色賞を受賞、アレクサンダー・ペイン監督が手掛ける人間ドラマ。人生の転機を迎えたふたりの男が、気ままに出かけたワイナリーツアーでの体験や出会いを通して、自らを見つめ直していく。 (詳細はこちら

◎歴代最高の映画500:494位作品

 

結婚する友人の方は売れない中年俳優。

主人公の方は学校教師をしながら小説家を目指すバツイチでスーパーネガティブな男ときた。

この設定からしてすっかり地味モード全開だものね。

しかし、この主人公、小説家を目指すよりもワインの仕事に従事した方が良いんじゃないのかね?というくらい、ワイン通であり、それなりに愛もあるようだ。

(若干飲まれる癖もあるようだが)

前の嫁を引きずるあまり新しい恋やそのチャンスに対して全くセンサーが働かない状態になってしまっている主人公に対して、遊び人で通して来たあまり結婚する事に対して不安を抱く友人。

全く対照的な二人が共に旅に出るわけだが、当然そんなんだもの、行く先々で意見が合わない、目的が合わないで揉める。

 こんなに合わなくて喧嘩ばっかりしてるならもうやめりゃいいのにと、思わず言いたくなる程だ。

しかしまぁ、腐れ縁も縁のうちとでも言いましょうか、腐っちゃいるが縁には違いないのだなぁ。

お互い合わないなりに相手を思い、不器用なりに協力し合い、ストレス溜めながらでも最後には手を差し伸べ、許しあう。

大人の男の友情とはこういうものなのだろうかと思わされる。

それぞれに、彼らなりのきっかけを得て変わろうとする様は、ヤレヤレと思う気持ち半分、こんなしょうもない大人でもきっかけさえ掴めれば変われるのだよねって思わせてくれる微笑ましさと小さい勇気をもらえる。

 

音楽はjazzyな感じで映像とあっていて好きだった。

それと、この手の食にまつわるアメリカの映画って個人的に魅力を感じない事が多いというか、アメリカの食べ物のシーンが旨そうに見える事が殆ど無い自分としては、その辺が結構及第だった。非常に稀有。

絵もね、抑え目な雰囲気が中年二人の男旅と合ってて良かったんだよ。

 

◎今すぐ観たい!

Amazonビデオ:250円~

 サイドウェイ (字幕版)

楽天SHOWTIME:324円~

 サイドウェイ 動画 | 洋画:楽天SHOWTIME(ショウタイム)

TUTAYA:324円~

 サイドウェイ - ツタヤディスカス/TSUTAYA DISCAS - 宅配DVDレンタル

ビデオパス:216円~

 ビデオパス-映画・ドラマ・アニメが見放題!月額562円(税抜)動画配信サービス

 YouTube:300円~

 サイドウェイ (字幕版) - YouTube

 

総評:☆☆☆

物語:☆☆☆

演出:☆☆☆

映像:☆☆☆☆

音楽:☆☆☆☆

役者:☆☆☆

 

<ジャンル>

ロード風ヒューマンドラマ 

 

<オススメ>

 アラフォー男性には耳が痛い反面、頑張る力をもらえる作品じゃなかろうかと。

逆に若い人だと今観てもきっとつまらないので、時が来るのを待つのがよろし。

 

007/スカイフォール(2012)

知る人ぞ知るスパイアクション

さて、ぞくぞくと賞レース参加組のレンタルが開始されてきた。 どんどん行こう。 

収録時間:144分
音声仕様:英、日
字幕: 日・英
 
Story
6代目ボンド、ダニエル・クレイグ主演による人気スパイアクションシリーズ第23弾。潜入調査の情報が記録されているハードドライブが強奪され、ボンドは敵の組織をあと一歩まで追い詰める。しかし、先に潜入していた同僚のロンソンが傷を負ってしまう。 (詳細はこちら

もう23作品目だそうだ。

50年もやってるっていうんだからそれはすごい。

しかし、そもそも007シリーズ自体マトモに観た事がなく、テレビで放映されているのをチラ見したことがある程度、そんな自分が観てもこのボンドはちょっと違うのか?と思わせる異質さを感じる。

 

007ってのはもっと軟派で軽快な印象だったんだけどな?

このボンドはヘビー級って感じね、シリアス。

 

オープニングは結構凝ってて楽しかった。

川底に突き刺さるナイフがそのまま墓標になってみたり、アジアンテイストのモチーフが現れたりして、今回はアジア?と示唆させてみたり。

 

音楽は賞を取っただけあって使いどころがツボに入ってる印象。

 音響編集と歌曲の2部門でアカデミーを受賞。

 

これだけ長く続く作品だから今までのシリーズを抑えている人とこれが初めてな人で随分思うところは違ってくるだろう。

ほぼ初めての自分としては、押しがアクションなのは観る前からわかってた事だったし、それ以外に何があるのだろうかー?

なんて思いながら拝見してみた。

 

敵役のシルヴァが現れた時にビリっと頭に電気が走った。

これはなんだ??

と思ってしばらくじーーっと観ていたら、思い出した!!

この人は、「ノーカントリー」で自分が過去最強に恐怖したアイツだっ(ハビエル・バルデム)。

ノーカントリーの時とは比較にならないけど、こちらでもなかなかのキモ怖ぶり)

 

このシルヴァの存在感と役割が今回の作品のカラーをかなり左右してるよね。

結論からいうとアクションとサイコの間みたいなどっちつかずの印象があって、このサイコ要素が重たさを演出してるもんだから、お気楽アクションのつもりで見始めた自分には想像以上にずっしり来たなぁって感じだった。

 

しかし内容の方は彼のサイコっぷりをイマイチ活かしきれてない。

「サイコに人道的な根拠など無用の長物」が、持論の自分としてはあんまりそういう根拠で動いて欲しくないんだけどなぁなんてね。

全体的に構成に対して描写が追いついてないような印象なので、どうせ異色にしちゃうならいっその事もっとアクション削って人間関係や心理描写に時間を割いた方が良かったんじゃなかろうかと言う気がしてしまった。

 

何より「ノーカントリー」ラブな私としてはね、、どうしても比べちゃうわー。

申し訳ない。

 

アクションとしてはひとまず通しで派手なアクションと派手な映像が散りばめられているので、映像としての見ごたえはあるだろうと思う。

 

しかし、ボンドガール的な役割の女性の使い捨ては随分思い切ったなw

まぁ、元シリーズのファンってわけじゃないから良いけどw

あれは、過去のシリーズのファンからしたらつっこみたくなるところなのかもしれない。

 

ちなみに、劇中に登場する廃墟の島は軍艦島風だなぁと思っていたら、本当に軍艦島がモデルだった。

 

総評:★★

物語:★

演出:★★

映像:★★★

音楽:★★★

役者:★★★

 

<ジャンル>

スパイアクション(シリアス)、ちょっぴりサイコ

 

<お奨めの気分>

アクションだけど結構疲れる